今年は残念ながら東京のパレードが開催されず、来年に延期というニュースが流れました。が、社会にLGBTの存在をアピールするイベントとして5月にIDAHO(International Day Against HOmophobia)関連のアクトが全国で開催され、新聞に載ったりNHKのサイトでも紹介されるなど、メディアの注目を集めました。
今年のIDAHOは、「Idaho-net.」というLGBTの学生を中心としたグループが主催していましたが、実は「ソニーマーケティング学生ボランティアファンド」の助成を受けています。これは、今年で7回目を迎えた学生ボランティアのグループ活動に対する助成で、(1)活動のユニーク性(2)創造性、チャレンジ性(3)企画が自己満足に終わっていないか、プログラムに社会性はあるかという点で選定が行われ、総数85件のうち25件が採用されたそうですが、その中に「Idaho-net」が選ばれたのです。総評では「昨今の社会的課題である「環境」「子供・教育」をテーマとする活動はもちろんのこと、これまで社会の隙間に置かれた草の根活動やジェンダー問題のような難しいテーマに取り組むなど、学生ならではの自由でユニークな発想が見られ、国内でもまだまだやるべきことがあると気付かされます。」と述べられています。まだまだ日本では一般企業がLGBTの活動に対して助成や協賛を行うことは少ない中で、ソニーマーケティングの姿勢は素晴らしいと思い、取材を申し込みました。
すると、ソニーマーケティング広報部・谷口さんからお電話をいただけました。
「ソニーマーケティング学生ボランティアファンド」は、社会を変えたい、困っている人をなんとかしたいという熱意による学生の草の根ボランティア活動を応援したいという趣旨です。今回の応募の中で、「Idaho.net」は性的マイノリティに限らず、その友人や親子も含めて社会に受け入れられるようにアピールしていきたいと、ジェンダーの多様性に苦労している人たちに光を当てようとか、マイノリティに光を当てようという趣旨、その学生らしい熱意やボランティアへの純粋な思いに共感してファンドを決定してくれたそうです。選定の際にLGBT(セクシュアルマイノリティ)だからどうこうという議論はまったくなく、逆に、LGBTに対する社会的偏見がそんなにあるとは思いもよらなかった、とのことでした。ちなみに親会社のソニーは、もともとダイバーシティ(社員の多様性)の推進に取り組んでおり、人種や出身国、性別などで差別しないことをグローバルな方針として謳っているそうです。(セクシュアリティと明記される日が来るのも近いかも?)
残念ながら、ファンドに選んだ25のグループのうちのどれかについてメディアの取材を受けて正式にコメントを出すということは、特定の活動にお墨付きを与えることになるため、公平性や中立性の観点から控えているということでした(後援ではないので)。なのですが、こうして取材依頼に対して誠意をもって丁寧に対応してくださったことはとてもありがたいと思いました(取材を申し込んでもお返事すらいただけない企業も多いのです…)。
今後、こうした企業がもっと増えていくことで、LGBTが暮らしやすい社会に一歩ずつ近づいていけるという希望が持てるような、とてもいいお話だと思いました。
