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Special

テレビ塔が虹色に! 感動のレインボーマーチ札幌

日本一のパレード・ウィークを満喫した参加者の方のレポートをお送りします

9月21日(祝)、第13回目(日本最多)となるレインボーマーチ札幌が開催されました。今年のパレードは、いつもの大通公園ではなく、札幌を象徴するテレビ塔から出発しました。そして、夜にはテレビ塔がレインボーにライトアップされるという素敵なプレゼントもありました。コミュニティのパワーを感じさせる札幌パレード・ウィークを満喫した参加者の方のレポートをお送りします。  

 9月21日(祝)、第13回目となるレインボーマーチ札幌が開催されました。
 日本で初めてプライドパレードが開催されたのは東京でしたが(1994年)、その翌々年から札幌でもパレードが行われるようになりました。途中で何度も中断している東京と異なり、札幌のパレードは毎年きちんと継続してきて(2000年を除く)、日本最多となる13回を数えるに至りました。それはとりもなおさず、札幌のレインボーコミュニティのパワーの証明です。
 今年のパレードは、いつもの大通公園ではなく、札幌を象徴するテレビ塔から出発しました。そして、夜にはテレビ塔がレインボーにライトアップされるという素敵なプレゼントもありました。
 関連イベントも様々な人たちが楽しめるような気配りが行われ、参加者の方たちは心から楽しめる数日間を過ごしたことと思います。実行委員会の方たちやコミュニティのみなさんに心から拍手を贈りたいと思います。

 例年、レインボーマーチ札幌は3連休の中日に行われていましたが、今年は5連休のシルバーウィークということで、ゴールデンウィーク並みに混雑&値上がりし(まともに行くと2泊3日で10万円代に)、毎年全国から駆けつけている人たちも行くことが難しくなったりしたようです。そういう事情で、GAY LIFE JAPANも今年は札幌取材を行うことができませんでした。が、何人かの参加者の方から写真や情報をご提供いただき、ここにレポート記事を掲載できることになりました。感謝申し上げます。
 

テレビ塔がレインボーに!

 今年初めて、レインボーマーチ関連企画として札幌市のシンボルの1つである「さっぽろテレビ塔」がレインボーにライトアップされました。

 ふだんは東京タワーのように夜空に赤く浮かび上がるテレビ塔ですが、パレード前夜の20日と、当日の21日の2日間にわたり、LED電球280個によって6色のレインボーカラーに彩られました。
 ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルは6月末のプライドウィークにラベンダー(ピンク)にライトアップされることで有名ですが、日本でそうした試みが行われるのは初めてのことです。

 この企画は、石川大我さんを中心とする「さっぽろテレビ塔をレインボーに!実行委員会」によって進められました。「札幌ピアフレンズ」でテレビ塔の会議室を使っているときに、ある方が「1年に1日だけ、世界中のLGBTがラベンダー色に輝い たら、この世の中から差別と偏見がなくなるだろうに」と語ったことがきっかけで、「テレビ塔をレインボーに!」と思い始めたんだそうです。

 大通りを行き交う市民たちも、レインボーのイルミネーションを見て「きれい!」と喜び、盛んに写真を撮ったりしていたそうです。きっとそれがセクシュアルマイノリティのことを知るきっかけになったのでは?と思います。

 

パレードもテレビ塔から出発

 21日お昼頃、テレビ塔の下に参加者たちが続々と集まってきました。「親の会」のお母さんたちが今年もおにぎりブースを出してくれたり、そうでなくても市民や観光客がたくさん訪れる場所ですので、レインボーの風船を子どもたちがほしがったり、ほほえましい交流が繰り広げられました。
 今年はシルバーウィークの混雑&高値の影響で、やはり遠方からの参加者が少なかったようです。それでも、全国、全道、そして札幌市内から、パレードに参加するために738名もの方たちが集まりました(登録していない方などを含めると800名を超えたのではないでしょうか?)

 

陽の当たる大通りをパレード!

 13時、いよいよ第13回レインボーマーチのパレードがスタート。ちょっと肌寒い日でしたが、4台のフロートと大勢の参加者たち(ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダー、そしてフレンドリーなストレートの方たち)が札幌一の「陽の当たる大通り」を華やかに行進しました。
 ひときわハデな「Qwe're」フロートでは、札幌のドラァグクイーンたちがマイクで沿道の人たちに呼びかけたりしながら、楽しくパレードを盛り上げてくれたそうです。
 そして、市内の中心部(三越前)に着くと、カウントダウンとともに一斉にレインボーの風船を空に放ちました。

 

プライド集会

 パレードがテレビ塔広場に帰って来ると、ステージでプライド集会が行われました。
 地元のブラスバンド「Musica Felice」がオープニングを飾り、恒例のベストドレッサー賞の発表や、協力してくれた方たちのご挨拶などが行われました。毎年スピーチしてくれる上田文雄市長は、今年は残念ながら会場に来れず、代わりにメッセージを読む形となりました(それでも本当に素晴らしい応援でした)。最後に実行委員長の中田圭介さん(弱冠20歳だそう)&堀川祐平さんをはじめ、実行委員会の人たちに大きな拍手が贈られました。

 

アフターパーティ

 パレードが行われた日の夜、「a-life Sapporo」で公式アフターパーティ「festa!」が開催されました。パレードの高揚感がそのままパーティになったような、最高にキラキラでハッピーなパーティで、札幌オールスターズが勢ぞろいしたショータイムや、日本各地からの豪華ゲストのパフォーマンスで盛り上がりました。

この他にも、前夜祭、競パンナイト、エゾナイト、ウーマンオンリーイベントなどのクラブパーティ、野外ビアガーデン、バスツアー、カフェ企画など、様々な関連イベントが催されました。スジ筋好きな方もガチムチ好きな方も、レズビアンの方も、クラブが苦手な方も、誰もが楽しめるようなきめ細かな気遣いが素晴らしく、参加者の方たちは数日間にわたって充実した札幌ツアーを満喫することができました。また来年、みなさんもぜひ、札幌へ!

動画で見るレインボーマーチ

 レインボーマーチ札幌の様子を撮影した動画がいくつか、Youtubeにアップされていました。
 そのおかげでパレードの様子をより生き生きと知ることができますし、ちゃんと重要なシーンが収められていたり、ふだん意識されない新しい視点で撮られていたり、とても素敵な動画でした。
 その中から3つほど、ご紹介いたします。

 先導車のダッシュボードにカメラを取り付けて流し撮りしたもの。パレードのカラフルな隊列はまったく写っていませんが、先頭の風景や、交通整理する警察の方や、街頭を行く人たちの反応が見える、とても興味深い動画です。先導車が沿道に向けて素晴らしいアナウンスをしていたことがよくわかります。こんなメッセージです。
「みなさん、こんにちは。第13回レインボーマーチ札幌です。
 私たちは、札幌、北海道、そして全国各地に住む、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、そして応援してくれる仲間たちです。今、私たちは、笑顔で、誇りを持って、札幌の街をパレードしています。沿道のみなさん、いつもあたたかい笑顔で応援、ありがとうございます。今日はテレビ塔を出発して、大通りを行進します。今日、私たちは、レインボーフラッグを掲げています。虹には様々な色が共存しています。虹はどこまでがどの色か、決められません。虹のように私たちの性のあり方やライフスタイルは多種多様です。私たちは、札幌の街に虹をかけたいと思っています。
 レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーはテレビの中の特別な存在ではありません。みなさんの家庭、職場、学校、地域に、あなたの横に必ず存在しています。ともに手を取り合って、違いを認め合い、共に暮らせる社会をめざして、レインボーマーチ札幌は、今年も札幌の街を歩きます。
 レインボーマーチ札幌は、今年で13回目を迎えました。札幌は日本でいちばん自由な街である証明なのです」

 

 パレードが市内中心部(三越前)に着くと、いったん隊列が止まり、カウントダウンとともに一斉にレインボーの風船を空に飛ばします。子どもの声も聞こえます。そしてBGMは、Perfumeの「Dream Fighter」。思わずジーンとくるような、感動の場面です。

 

 会場に来られなかった上田文雄市長に代わり、市職員の方がスピーチの代読を行いました。札幌のトップにいる方が、セクシュアルマイノリティのためにこんなに熱の入ったメッセージを毎年プレゼントしてくれるのは本当に感激です。少々長いですが、素晴らしいメッセージの全文を下記にご紹介いたします。
「レインボーマーチ札幌が今年も盛大に開催されますことを、心からお歓び申し上げます。そして、この大会の意義に賛同され、全国から集まってくださったみなさんを歓迎申し上げます。本日は、みなさんに直接お会いすることができず、たいへん残念でございますが、大会の成功を祝して、ひとことメッセージを寄せさせていただきます。
 まず、ここにお集りのみなさまにおかれましては、セクシュアルマイノリティの方々を取巻く様々な偏見や差別をなくし、多様な生き方を認め合う社会を実現するため、勇気をもって声を上げ、行動していらっしゃることに、あらためて敬意を表します。私も幾度か、プライド集会に参加をさせていただき、その度に、みなさんの毅然としてかつ明るく笑顔を忘れない姿に深い感銘を受けております。
 さて、人権と自由を尊重し、確保するため、すべての人とすべての国が達成すべき共通の基準として、国際連合総会で、世界人権宣言が採択されました。この宣言では、すべての人間は生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。そして、人間は、理性と良心とを授けられており、たがいに尊ぶ精神をもって行動しなければならないと表明しております。また、人種や皮膚の色、性など、いかなる差別も受けることなく、また、差別をしてはならないと書かれています。
 我が国においても、一人一人が、人権尊重の理念を正しく理解し、生命の尊さや、自分と同じようにすべての人がかけがえのない存在であることを感じられるよう、様々な取り組みがされてきましたが、しかしながら、今なお、我々の社会にもまだ差別や偏見がひそむことは否定できません。私は今一度その理念をかみしめ、この札幌が、すべての市民が様々な価値観を互いに尊重し、平穏な暮らしを実現できる、そのような街にしていきたいという思いを新たにいたしました。そして、みなさまにおかれましても、どうか、人間の理性と良心を信頼し、それぞれの思いを多くの人にお伝えください。少しずつであっても、それが社会の共感を喚び起こし、人々の意識を変えていく力になると期待をしております。
 最後に、これまでのレインボーマーチ札幌の開催に力を尽くされた方にあらためて敬意を表し、また、先輩方の志を受け継ぎ、今後の活動を担っていく、若いメンバーのみなさまにエールを贈りまして、私からのメッセージといたします。
 2009年9月21日 札幌市長 上田文雄」