以前、Gay Life Japan でもお知らせしていた第1回LGBT音楽祭が、8月28日、下北沢の北沢タウンホールにて開催されました(その以前の記事はこちら)。今回のゲイミュージックワールドは、そのレポートです。
実にさまざまな面から、今回のLGBT音楽祭は、これまでの日本のインディーLGBTミュージック・ライヴとは一味も二味も趣きの異なった、とっても新鮮なイヴェントとなりました。
まず、会場が市民ホールということなので、全体の雰囲気としては、1997年から10年に渡って四谷区民ホールを会場にして行なわれてきたHIV予防啓発イヴェント『VOICE』に近いものになるのかな? と思っていたんですね。ところが、いざ会場に足を踏み入れてみると、階段状の客席はすべて壁の中に収納されていて(そういう機能があるところが凄い)、ほぼオールスタンディング状態。そして、ホールの中にはカクテル・コーナーが2つ設置されていました(LGBTにちなんだ6色のレインボー・カクテルと、その名も「甘いテキーラ」の2つ。甘いテキーラは半端ではなく甘かった)。このカクテル・バーがあることで、開演前の会場の雰囲気は、強いて例えるならば「極端にテーブルの少ない立食パーティー」のようでした。加えて、ロビーのほうでは、なんと焼きそばと唐揚げの販売も行なわれていて(!)、ちょっとした縁日状態。まさに地域の商店街密着型の「お祭り」だったんです。
ロビーで焼きそばと唐揚げの販売が開始されると、オーガナイザーの石川大我さん自ら、既に会場に入っていたお客さんたちに「ぜひ焼きそばと唐揚げもどうぞ〜」と声掛けを行なっていらっしゃった場面が、実は私には印象的でした。というのも、これだけの規模のライヴ・イヴェントともなると、オーガナイザーさんは大抵の場合は裏方の仕事がお忙しく、お客さんの前に姿を見せる余裕なんてほとんどないのが当たり前なんですね。良いとか悪いとかいう話ではなく、自然とそうならざるを得ないんです。ところが石川さんは、インカムで会場内のあちらこちらに指示を出しながら、忙しく会場内を動き回っていたにもかかわらず、実にまめにお客さんに声をかけ、顔見知りのかたが来場されたときには丁寧に挨拶をされていました。単なる責任者ではなく、「接客」という面にも石川さんは大いに心を配っておられました。
さらに特筆しなければならないのは、これまでのゲイ・インディーズ・ライヴ・イヴェントとは客層が大幅に異なっていた、ということです。それこそが今回のイヴェントの肝、といっても良いくらい。第1回LGBT音楽祭の客層は、LGBTとストレートが完全に入り混じった、まさに性的指向の坩堝(るつぼ)だったんです。この場合の「LGBT」という言葉は、「ゲイ」とか「ゲイ&レズビアン」という言葉を言い換えただけの、形式上のものではありません。まさに文字通りの意味合い。レズビアンもいればゲイもいて、バイセクシャルもいればトランスジェンダーもいる。そして、明らかにノンケの人もいるという。
これまでのゲイ・インディーズ・シーンのアーティストさんは、たとえば打ち込み系の場合ならヒゲ・短髪・ガッチリ系の人が多いという傾向があり、バンド系の場合なら、太めの人が多いという傾向がありました(どうしてそういう傾向になるのか、いまだに理由はわからないのですが)。そして、そうしたアーティストさんは、ゲイ・バーのカウンターに入っていらっしゃるかたも多かったので、そうしたお店の客筋に準じる形で、これまでのゲイ・インディーズのライヴ・イヴェントは、打ち込み系のアーティストさんが中心であればオーディエンスのかたもやっぱりヒゲ・短髪のかたが中心で、バンド系のイヴェントであればオーディエンスのみなさんも太めのかたが中心でした。これらのライヴ・イヴェントは、決してオーディエンスのみなさんを戸籍上の性や性的指向に基づいて限定するものではなかったのですが、非常に傾向がはっきりしていたのは事実です。
ところが、今回の第1回LGBT音楽祭の客層は、本ッッッッ当〜〜〜〜に、性および性的指向の坩堝だったんですね。
地域の商店街とのコラボレーションによる開催なので、子ども連れのノンケ夫婦さんもいらっしゃっていました(お子さんは、まだ赤ん坊といってもいいくらいの年齢)。藤嶋のすぐ横、ほぼ最前列で、親子でライヴをご覧になっていました。これは終演後に今回の出演者のお一人である SEKI-NEくんから伺った話なんですが、彼は今回、わりといっぱいいっぱいだったそうなんですが(笑)、その子ども連れのノンケ夫婦さんの姿が見えたときに、気持ちが楽になったんだそうです。
それから、MTFのトランスジェンダーのかたのお姿も、多くお見かけしました。以前、東京のレズビアン&ゲイ・パレードの応援イヴェントとして開催された2002年のゲイ&レズビアン・ミュージック・フェスティバルの時には、アマチュア女装の男性のかた(たぶん異性愛のかただと思います)がメイドのコスプレをして片手に盆を捧げて、フロアーを練り歩いていらっしゃったということがありました。が、ふだんから一女性として生活されているMTFのかたのお姿を、こうしたLGBTの音楽イヴェントでお見かけしたことは、これまでは滅多にありませんでした。
また、レズビアン・カップルのお姿が多かったことも今回のイヴェントの特徴だったと思います。今までのゲイ・インディーズ・ライヴに、レズビアン・カップルのお姿を見ることは、本当に少なかったんですね。でも、今回はまるでそれが当たり前のことのように、女性同士のカップルのお姿が会場のあちらこちらに見られました。こういう傾向は、とても嬉しかったです。
※念のためにお断わりしておきますと、性的指向というものは、本来なら、外見だけで判断できるものではありません。ゆえに、私がここで書いている「MTFのトランスジェンダーのかたのお姿をお見かけした」とか、「レズビアン・カップルのお姿が多かった」という話は、ひょっとしてひょっとしたら、事実とは異なっている可能性もあります。これらの記述は、私のこれまでの経験上に基づくゲイダー(ゲイ+レーダーの造語。英語圏のゲイ・コミュニティではポピュラーな言葉です)に拠るものだということはご了承ください。
そして、今回のイヴェントに来場されていたゲイ男子の皆さんはというと、俗に言うイカニモ系のかたのお姿はそれほど目立ちませんでした。年齢層も総じて若かったです。これはたぶん、当日の運営に当たられていたスタッフのみなさんの中心が、石川さん主宰の「ピアフレンズ」のかたであったり、NHK教育の『ハートをつなごう』に出演されていたゲイの学生サークルのかたたちが中心だったことによるものではないかと思われます。ブラウン管越しにお顔を拝見していたゲイの大学生のかたたちが、今回はたくさんお手伝いに当たっておられて、スタッフIDを首から下げて、忙しそうに会場の中を行き来していらっしゃる姿はとても印象的でした。学内イヴェントではないぶん、いろいろと大変だったでしょうけれど、こうしたイヴェントに携わることを大いに楽しまれていたのではないかと思います。(^^
そうそう、『ハートをつなごう』といえば、この番組のLGBTシリーズにほぼレギュラーで出演されていて、5月末の第1回東京プライド・フェスティバルにおける番組公開収録では司会進行役も務められていた、FTMの杉山文野さんが、この日は6色のレインボー・カクテルのコーナーに入られていました。バーテンダーの経験もあるということで、今回のイヴェントの中では、杉山さんがフレアバーテンディング(映画『カクテル』の中でトム・クルーズが演じていた、アクロバティックなバーテンディング)を披露される場面もありました。
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……えーっと、開演前の雰囲気について書いているだけで、既にこれだけの膨大な字数を費やしてしまったんですが(大汗)、今まで書いてきたことをまとめると、たぶん今回のイヴェントは、これまでに開催されてきたLGBTの音楽イヴェント(ロック/ポップス系)の中では、LGBTの初心者のかたたちにとって、いちばん敷居の低い、最もコミュニティの入口にしやすいイヴェントになっていたはずです。それは間違いありません。ライヴ・ハウスよりも市民ホールのほうが入りやすいし、会場に集まっているお客さんたちも、レズビアンのかたもいればゲイのかたもいて、トランスジェンダーのかたもいて、しかも、ご近所から来ているであろうノンケの親子連れさんだっている。それら老若男女の人々が、LGBTの看板を明確に掲げたイヴェントを、同じ空間で一緒に楽しんでいる。そうした雰囲気のほうが、たぶん初心者のかたたちにとっては入りやすいと思うんです。それが実現されていたのは、やはりオーガナイザーの石川大我さんのカラーに依るものだと思いました。石川さんは、単にイヴェントを運営するだけでなく、自らも「接客する」「お客さんをもてなす」ということを、常に念頭に置いて動かれるかただからです。
そして、ご自分がLGBTであることに悩み、NHK教育の『ハートをつなごう』を観て励まされたという若いLGBTのかたが、もしも今回のイヴェントに足を運ばれていたとしたら、そうしたかたたちは、番組に登場していたゲイの学生サークルのかたたちや、カリスマ性に富んだ杉山文野さんがスタッフとして立ち働いている姿に、きっと感動したんじゃないかな……。これらのみなさんが、イヴェントを成功させようと頑張って働かれている姿は、番組の中での表情とはまた違った種類の輝きがありました。
LGBTの音楽イヴェントには、ある一つの定まった理想形があるわけではない、と思います。でも、「いくつか考えられ得る複数の理想形」というのは、確実にあると思うんですね。今回の第1回LGBT音楽祭は、まさにその、「いくつか考えられ得る理想形のうちの一つ」が実現されていました。石川大我さんの並外れた行動力(←ホント、超人級だと思います)、そしてこれまでに培われてきた人脈をフル動員されたことにより、実に画期的な音楽イヴェントが誕生しました。
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それでは、ここからは実際の内容を振り返っていきます。今回のライヴ出演者は、特別ゲストのかたも含めて4組。そして司会は、櫻田宗久さんと一ノ瀬文香さんのお二人。
櫻田さんは、1993年にモデルとしてデビューされた後、俳優や歌手としても活躍されたマルチな才人でいらっしゃいます。2001年にカミングアウトされたのち、現在は写真家として、『薔薇族』や『バディ』などのゲイ雑誌のグラビア撮影でもお馴染みです。そして一ノ瀬文香さんは、今年の4月にレズビアンであることをカミングアウトされたばかりのグラビア・アイドルさんです。アフター・パーティーの席では、会場にいらっしゃったお客さんの一人ひとりに丁寧に挨拶をされていて、ファンのかたをとても大切にしていらっしゃるそのお姿に、私は大いに感銘を受けました。
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最初のパフォーマンスは、ダンサーでシンガー・ソングライターの古賀崚暉(こが・りょうき)さんと、アレンジャーでピアニストの MISAEさんのお二人によるアコースティック・ユニット、ryo-ki。ヴォーカルの崚暉さんは、フジテレビの三宅恵介さんが演出を務められた舞台にも主演されていたそうで、この日の会場には崚暉さんの女性ファンのかたたちも多く詰めかけていらっしゃいました。
このryo-kiさんのパフォーマンスを、私は今回のイヴェントで初めて拝見したので、ここでの編制がパーマネントなものなのかどうかはわからないのですが、ヴォーカル、ピアノ、ジャズ・ベース、ドラムスという編制による ryo-kiさんのパフォーマンスは、全篇に渡ってジャズの味わいが濃厚で、しっとりとしたバラードはもちろんのこと、ミドル・テンポのナンバーでは崚暉さんが得意のヒップ・ホップ・ダンスも披露。本格的なアーバン・ミュージックのグルーヴに溢れた、お洒落な雰囲気のライヴ・パフォーマンスでした。
オリジナル曲だけではなくカヴァー曲も ryo-kiさんは披露されましたが、そのうちの1曲は、先日亡くなったキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンの1995年の全米 No.1ソング「You are Not Alone」。アーバン・ポップスに傾倒する崚暉さんの音楽的ルーツをうかがわせる選曲でしたが、ここではボサ・ノヴァ風の涼やかなアレンジが、非常に新鮮でした。
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続いては、鹿嶋敏行さん。鹿嶋さんは、普段から今回のイヴェントの舞台となった下北沢を中心にライヴ活動をされており、スタンダード・ジャズやブロードウェイ・ミュージカルのナンバー、さらには日本の童謡や唱歌、シャンソン、欧米の女性シンガー・ソングライターのナンバーなど、実に幅広いレパートリーを持つ、トランスジェンダーのアーティストさんです。
あえて不均衡な書き方になるのを承知で、今回は特に鹿嶋さんについて字数を多く割かせていただきたいのですが、今回、鹿嶋さんというアーティストさんが出演されたことは、日本のインディーLGBTミュージック・シーンにおける一つのエポックだと、私は考えています。というのも、これまでの日本のインディーLGBTミュージック・シーンでは、たとえ今回のように「LGBT」の文字を明確に掲げてライヴ・イヴェントが開催されても、実際にトランスジェンダーのアーティストさんが出演されていたことは、ほとんどなかったからなんです。過去10年のあいだ、日本のインディーLGBTミュージック・シーンのライヴ・イヴェントに出演されたトランスジェンダーのアーティストさんは、ドラァグ・クイーンのかたがたを除けば、私の知る限りでは、2001年7月8日の『PRIDE ACT1』に出演された、本職はライターさんの、畑野とまとさん、ただお一人だけです。
今回のライヴで鹿嶋さんが披露されたのは、オリジナルが2曲、カヴァーが2曲の、計4曲。鹿嶋さんはかねてから「自分がこういうセクシュアリティに生まれた以上、音楽でそれを何かに結実させてみたい」とおっしゃっていたアーティストさんです。そんな鹿嶋さんだけあって、今回鹿嶋さんが歌われたカヴァー曲は、ミュージカル『Rent』からの名曲「Seasons of Love」と、美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」。 今回のオーディエンスのみなさんのほとんどにとって、鹿嶋さんは未知のアーティストだったと思います。ゆえに、鹿嶋さんが舞台に出て来られるまで、会場内の空気には「鹿嶋敏行とは、いったいどんなアーティストなんだろう?」という、期待感のようなものが満ちていました。そして1曲目、鹿嶋さんが「Seasons of Love」を歌い出したとたん、会場内の空気は一変して、驚きがさざなみのように会場の上を流れてゆきました。私にはそれがわかりました。ほんの歌い出しの部分だけで、オーディエンスのみなさんが鹿嶋さんの歌の世界に一気に引き込まれたのが、空気でわかったんです。それほどまでに、鹿嶋さんの「歌の力」は圧倒的でした。実際、鹿嶋さんとマイクのあいだの距離はかなり離れているのに、歌詞の一つひとつが、オーディエンスの耳にしっかりと届くんですね。相当な声量でありながら、それでいてとても柔らかく、そして優しい歌声。
加えて鹿嶋さんは、「手の表情」が非常に豊かなヴォーカリストさんなんですね。すらりと長くて美しく、柔らかい手の動きが、歌の中に込められた感情を、時には包み込むように、時には空にふわりと浮かび上がらせるように、言葉には依らない雄弁な何かへと増幅させているんですね。終演後に鹿嶋さんにお話を伺ってみると、やはり「手の表情」は、鹿嶋さんご自身も意識しておられるそうで、これは鹿嶋さんが敬愛なさっているエディット・ピアフからの影響なんだそうです。
3曲目、「日本でいちばん有名なLGBTアーティストの曲です」というMCの後に歌われたのが美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」。鹿嶋さんのヴァージョンは、私には「子守唄」のように聴こえました。ヨイトマケをしながら懸命に自分を育ててくれた母の愛を、今度は我が子にも伝えていこうとする……鹿嶋さんヴァージョンの「ヨイトマケの唄」は、そのような、「無償の愛を次世代へと歌い継ぐ」物語であったと思いますし、それこそが、この歌の本質なのではないかとも思います。
そして最後に歌われたのは、鹿嶋さんのオリジナル「僕が電話をかけている場所」。傷つき、つまづいた主人公が、自己の存在意義の端緒をつかむ瞬間を歌い上げた、感動的な内容の曲です。鹿嶋さんのオリジナルの中でも、今回のようなイヴェントでは最後に歌われるのにふさわしい曲である、と私も感じました。 全4曲のパフォーマンスが終わり、鹿嶋さんはまるで祈りを捧げるように、ステージの上に片膝をつき、深く、深く、お辞儀をされました。日本のインディーLGBTミュージック史上に確実に残る、芯から心を揺さぶる、感動的な名パフォーマンスでした。
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続いては、スペシャル・ゲストとして登場した、マンガ家の内田春菊さん。今回のイヴェントのMCを務められている櫻田宗久さんのカミングアウトにも所縁のあるかたです。
内田さんはこのたびCDを出されることになったそうで(こちら)、その中から今回は「マニマニ・マンボ」を披露されました(マニマニというのは「間に間に」のことだそうです)。LGBTの看板を掲げた今回のライヴ・イヴェントの中で、最もセクシャルなパフォーマンスを披露したのは、実はこの内田春菊さんでした。
春菊さんの歌声を聴いたのは、私はこれが初めてだったのですが、本職がマンガ家さんであることを良い意味で全く感じさせない、大人のオンナの色香がメガトン級に炸裂したパフォーマンスでした。ホールのステージの空きの広さを観ている側に意識させない存在感と、艶かしく踊りまくりながらも(衣装の飾りがシャラシャラ鳴る音が聴こえるくらい激しいんです)、それでいてしっかりと歌も聴かせてしまう歌唱力は、明らかにマンガ家さんのものではあり得ないです(笑)。本当に多才、かつ多彩な内田春菊さん。プレスのカメラマンのみなさんもノリノリで(笑)、すんごい勢いでシャッターを切られていました。
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そして最後に登場されたのが、soulit with SEKI-NEのみなさん。ゲイ・インディーズ・シーンの若手のホープである SEKI-NEくんと、とってもゲイ・フレンドリーな素敵ソウル・バンドのsoulitのみなさんは、これまでにも2008年12月15日に開催されたLGBTアコースティック・ライヴ『ソラニワ』や、今年の5月23日に開催された第1回東京プライド・フェスティバルといったLGBTのイヴェントにも出演実績があります。現在の日本のインディーLGBTミュージック・シーンのファンのみなさんには、既にお馴染みの存在でしょう。
このsoulit with SEKI-NEのみなさんが魅力的なのは、ゲイとストレートの融和を、メッセージとして説くのでなく、「既にそこにある姿」として、オーディエンスの前に提示してくれているところです。その意味では、soulit with SEKI-NEのゲイ・インディーズ・シーンにおけるあり方というのは、現在のシーンの動向を反映した、非常に同時代的なものであるのかもしれません。 そして、その音楽は、こうした「お祭り」には最高に似つかわしい、会場全体で盛り上がるにはもってこいの、生演奏のR&B。人々をアジテイトするのではなく、みんなで心を一つに合わせて楽しもう!というパーティー・ミュージックです。今回のパフォーマンスでは、ツイン・ヴォーカルのお二人がステージからフロアーに降りて、オーディエンスのみなさんと同じ目線の高さで歌うという場面もあり、大いに盛り上がりましたー! soulit with SEKI-NEは、レズビアンもゲイも、バイセクシャルもトランスジェンダーも、そしてストレートのみなさんも一緒になって、音楽を媒介に楽しいひとときを共有した、第1回LGBT音楽祭のトリを飾るのにふさわしいアーティストさんだったと思います。
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……というわけで、以上が第1回LGBT音楽祭のレポートです。最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございましたー。(^^