support - サポート : 悩めるゲイをしっかりサポート

Top » Support » ハートビューティ計画 » ハートビューティ計画 Part4

Special

ハートビューティ計画 Part4

体やお肌だけでなく心も美しく健康に!

うつなどで悩むゲイの方はとても多いと思いますが、ゲイライフを生き生き楽しく送るために、体やお肌だけでなく心も美しく健康にしていきたいものです。そこで、プロカウンセラーの方にメンタルヘルスケアのポイントについて語っていただく連載をお届けします。

相手が心を開いてくれる「聞く技」


さて、今回は、前回の予告通り「積極的な聴き方」の例をお話しします。

一口に「積極的な聴き方」と言っても、ピンとこないのではないでしょうか。
カウンセリングの場面でよく用いられるのが「アクティブリスニング」という技術です。
カウンセラーの基本中の基本とまで言われる技術ですが
実は結構高度で奥の深い技術です。

逆に言えば、それだけ話を聴くのは難しいということなんですね。


聴くための大前提


まず、大前提となるのは以下の3点です。

①アグレッシブリスニングは行わない
「あっそ。」「ふ~ん、で?」などの素っ気ない応答は
「アグレッシブリスニング」と言われ相手の話す意欲を完全に無くさせます。
これらの応答には「そんな話し聴きたくない」という感情が込められているからです。

②姿勢
たとえば、話している相手の方を向かないとか
腕を組んだり足を組んだ姿勢で話しを聴こうとすると相手は話しづらくなります。
例えちゃんと話しを聴いていても、相手には「聴いてくれてない」と受け取られます。
「ながら聴き」も同じですね。

③相づち
「へぇ~」「そっかぁ」「うん」「そうなんだ」などの相づち言葉を使います。
ただし、あまりに大袈裟な相づちや、相手の言葉を遮るようなタイミングでの相づちは、かえって相手に言葉を詰まらせる原因になるので注意が必要です。


この3点は、「聴くときの大前提」と覚えておいてくださいね。
この「大前提」を守って聴くだけでも、相手の反応は随分変わってきます。

ですが、この「大前提」を守っただけでは
まだ「消極的な聴き方」でしかありません。
相手によほど強い「伝えたい意志」が無いと、会話はとぎれてしまいます。


「積極的な聴き方」へ~ステップ1「オウム返し」


カウンセリングの場面でよく用いられる技法として
オウム返し」という技法があります。

例えば…
A:「昨日結局彼氏と別れるって事になってさ…」
B:「そっか、別れることになったんだ。」
A:「うん。やっぱり物の考え方が根本的に合わないって言われて…」
B:「考え方が合わないって言われたんだ。」
A:「確かにそうだけど、僕も相手に合わせようと、努力してたんだよ。」
B:「そっか。努力してたんだね。」
A:「そうなんだよ。なのに、向こうはそんな努力全然してくれなくて…。」
B:「そっかぁ。相手は努力してくれなかったんだ。」
(続く)

上の例で分かるとおり、BさんはAさんの言葉尻をうまく捉えて
その言葉をAさんに投げ返しただけ
ですが
Aさんがドンドン会話を進めていってくれています。

当然のことながら、相手の話をちゃんと聴いてなければ言葉尻をうまく拾って投げ返すことはできないのでこの場合のAさんも「あ、聴いてくれてるんだ」と感じます。
そのため、Aさんは話しを続けやすくなります。


とはいえ、このオウム返し、使いすぎると逆効果になります。
最初は「話しを聴いてくれている」と感じたAさんも
あまりに同じ様な単調なレスポンスが繰り返されることで
途中から「なんか、バカにされてる?」とまで感じてしまうかもしれません。

そうです。この「オウム返し」も完璧なアクティブリスニングとまでは
言い切れないのです。


「積極的な聴き方」へ~ステップ2「感情言語」


とはいえ、このオウム返しが間違った聴く技法というわけではありません。
むしろ、これが基本になると考えていいでしょう。
では、その基本をさらに発展させて、応用レベルに達するにはどうすればいいか…。

そうですね、「単調なオウム返しにならないようにする」必要があります。

そこで重要になってくるのが「感情言語」と呼ばれるワードです。
例を挙げると…
「すごい」「すばらしい」「すてき」「かっこいい」「うれしい」「たのしい」
「おもしろそう」「かなしい」「つらい」「心配」「不安」
といった、感情を一言で表す言葉です。
これをオウム返しの中に組み込んでいきます。

例えば…
A:「なんか仕事が忙しくて、全然休めないんだよね…。」
B:「そっかぁ。それは辛いね。」
A:「うん、結局今週も休日出勤しなきゃいけないみたいで…。」
B:「今週も休日出勤なんだ。」
A:「今月に入ってから、ずっとそうだから、デートも出来てないよ。」
B:「うわぁ、それはしんどいね。」
A:「そう。だから彼氏もちょっと怒ってるっぽくてさぁ…。」
B:「そっかぁ。それは困ったねえ。」
A:「そうなんだよね…。別に遊び歩いてて構ってないって訳じゃないのに…。」
B:「それでも彼氏はちょっと不機嫌になってるんだね。」
(続く)

このように、相手の感情を汲み取って、その感情言語をオウム返しの中に入れると、相手はより積極的に話せるようになってきます。
相手は自分の感情が受けとめてもらえることでより安心して会話が出来るようになるからです。

但し、いきなり感情言語を入れようとすると、逆に「勝手な解釈」にも
繋がってしまうという危険が伴います。

例えば…
A:「昨日さ、彼氏と大喧嘩しちゃってさ…。」
B:「それは辛いね。」
A:「いや、別に辛くはないよ。腹が立ってるだけ。」

つまり、相手の感情や状況がよく見えてないうちに感情言語だけを入れようとするとかえって相手に反発心を抱かせる結果にもなりかねません。

では、どうやってこの「感情言語」を使えばいいのでしょうか。


アクティブリスニングから、イメージリスニングへ


「感情言語」は、両刃の剣です。
使い処を間違えれば、アグレッシブリスニング以上に相手の心を閉ざさせてしまいます。

では、どうやってそれを組み入れていけばいいのでしょうか。

その答えは「イメージ」です。
つまり、相手の話を、相手の立場になって聴く(イメージする)事が重要になります。

相手の感情が見えていない間は、当然のことながらイメージも湧きません。
ということは、感情が見えて、イメージが湧いてくるまでは
じっくりと話しを聞き続けることが必要です。

相手の視線や相手の声のトーンなどを、相手の発言の内容と併せて汲み取ることで、イメージがしやすくなってきます。
そうしたステップを踏んだ上で、沸いてきたイメージに沿った感情言語を使うことで相手の話をより深く聴き出すことが出来るようになります。


「イメージ力」を養おう


さて、簡単に「イメージ」と言いましたが
これこそが、実は一番難しいポイントになるという方もいらっしゃると思います。

ただ、この「イメージ力」は、誰もが持っている物です。
あとは、普段からその能力を使っているかどうかなのですが
それも実は、殆どの方が、普段から何かしらの形で使っているはずなのです。

例えば小説を読んだりするとき。
まさに活字(文章)から情景を「イメージ」しますよね。
小説を読み慣れた方になると、「行間を読む」などという高度な技も
持ち合わせている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さらには、映画やドラマ、アニメを見たときに
主人公や登場人物に感情移入することもあるでしょう。
これもやはり「イメージ力」があればこそです。

音楽を聴くときも、歌詞に感情移入したり
メロディから情景を「イメージ」する事もあると思います。


普段何気なく、意識せずに使っていた「イメージ力」を
今、イメージしてるんだ。」と、あえて意識して使うことで
「イメージ力」をどんどん養っていくことができます。
是非、実践してみてくださいね。

 

さて、2回に渡って、「聴く」事の大切さをお伝えしました。
イメージ力の養成と同じく、聴く技術も日常から意識して使うことで、それが自然に出来るようになってきます。
是非皆さん、実践してみてください。

 

次回からは「伝える」方法をお話しさせていただきます。

 

次回もお楽しみに!